堺屋太一の青春と70年万博:仕事の人間関係を育てる言葉

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堺屋太一の青春と70年万博


新年度の四月も約三分の一が過ぎましたね。
やる気を出せるには?仕事をもらえたものの不機嫌な人がいる職場でやり遂げるには?
など、いろいろ考え始める頃ではないでしょうか。

そんなときに読みたい本は、堺屋太一さんの半生を綴った小説。

大阪万博の企画を一人で立ち上げて成功させ、時代に影響を与えた「油断!」「団塊の
世代」を生み出した堺屋さんの未来予測の感覚、不遇な状況でもやるべきことを成し遂
げる私欲を超えた大義、その予測と大義に乗っ取った戦略的な仕事の人間関係こそ、現
在の経済や雇用の混迷の中にいる私たちに必要なのではないでしょうか。

また、その大義があったからこそ、堺屋さんは、悪く言われる口実を作らないために無
遅刻無欠勤で働き、不遇と思われる転配置転換にも態度を腐らせたり感情を乱されたり
しなかったことは、仕事をする姿勢としてぜひ熟考したいものです。

そして堺屋さんに小学生の頃から自分の裁量で生させ、相手のために自分で責任を取る
姿勢を教えた父親や、未来予測の観点から堺屋さんに助言したドイツ人女性の存在から、
質の高い人生のために関わるべき人物像を知ることができました。

この本は、堺屋太一さんと堺屋さんに影響を与えた人たちによる、「仕事の人間関係の
ダンディズム」といえるでしょう。

大阪万博の開かれた1970年生まれの私も、すっかり魅せられました。

団塊の世代のみならず、全ての世代に、加えるべき本です。

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堺屋太一の青春と70年万博         三田 誠広   出版文化社

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★《1》 本文からの引用を質問文に変えてみましょう。
 《2》その質問に答えてみましょう。
 《3》答えに満足できなかったら1~2を繰り返して身に着けましょう。

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小学校に入学した堺屋太一に、父は小学生には不釣合いな大金を与えた。入学祝では
ない。月に5円の生活費である。学用品も、小遣いも、すべてそれで賄わなければな
らない、自分の裁量で生活することを学ぶとともに、お金の使い方というものを、子
供の頃から、身を持って体験させるのである。(p22)

【1.質問文】
自分の裁量で生活することやお金の使い方を身に着けることは、判断力を磨くことや
人間関係にどう影響しますか。

【2.答え】
親がやってくれたり、無計画なお金の使い方をしたりするのではなく、人間関係でも、
お金の使い方でも、どうすればどうなるかを見当をつけて行動し、結果の責任を自分
で負うということ。
だからこそ、鋭い未来予測や、大阪万博を実現させるための職場での身の処し方が身
に付いたのですね。
仕事の人間関係や金銭面で苦しいという人は、こういう思考について、自分を見直す
べきですね。

micahの要改善度 ★★

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最後まで説得に応じない中小企業に対して、堺屋太一は何と、個人保証を約束する証
文を書くことになった。(中略)とはいえ三十歳にも満たない一役人の証文では信頼
性がない。父は息子の証文の全てを自分で裏書をした。責任を取るとはどういうこと
かを、父は身を持って示したのである。(p26)

【1.質問文】
「仕事の責任は自分で取る」ということは、なぜ重要でしょうか。

【2.答え】
その仕事の社会的意義を真剣に考え、本当に成し遂げたいと考えるゆえに、「仕事の
責任は自分で取る」のだと思います。
今の私たちは「仕事の責任は自分で取る」ということが稀薄になってはいないでしょ
うか。フリーターであれ経営者であれ中間管理職であれ、この精神が全体で強く共有
されていれば、今の雇用と経済の状態は何か違うものになっていたのではと思ってし
まうのです。
「仕事の責任は自分で取る」精神の低い職場は、この精神が高い従業員を苦しめ、は
じき出してしまうことが多いのが、残念ですね。

micahの要改善度 ★

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「そんなに迷うのは、自分が何をやりたいのか、よくわかってないからね。そういう
時は、実社会に出てやりたいことが見つかった時に、進路変更が可能なところに身を
置いたほうがいい。それぞれの職場の先輩たちが、その後、どんな風に転進している
かを調べてごらんなさい。」(p63)

【1.質問文】
悩んだりわからないと感じたときは、どうするといいですか。

【2.答え】
それぞれの選択肢が、その後どのように変化していくかを予想して、
ふさわしい結果を生みそうな選択肢を選びます。
micahは結構行き当たりばったりのところがあるので、この視点は重要ですね。

micahの要改善度 ★★★

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辞表を書けとプレッシャーをかけられていたこの時期は、何としても通産省に留まっ
て、万博を実現しなければならないというモチベーションがあったから、周囲の批判
を許さないように、無遅刻無欠勤で働き続けた。(p98)

【1.質問文】
辞表を書くようにと迫られるような状況でも頑張り通せたのは、なぜですか。

【2.答え】
何としても通産省に留まって、万博を実現しなければならないというモチベーション
周囲の批判を許さないというモチベーション
無遅刻無欠勤で働くことが、周囲の批判を許さずに万博を実現させるために必要だと
いうことを知っていた。
どんなにきつくても無遅刻無欠勤を貫くモチベーション
ここで気付いたのは、一つの目標のためのモチベーションは、一つではなく複数必要
だと言うこと

micahの要改善度 ★★★

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この用水は自分が造ったと主張し、手柄を独り占めしようとするので、(中略)その
英雄は、式典に参加することはできなかった。
万博という夢の実現に向けて、少しずつ協力者が増えていく過程で、堺屋太一はしば
しばこの用水開通式のことを思い出した。そこで一つの決意をした。
もしもこの万博が実現したとしても、十年間は、自分がやったということは決して口
にしないことにしよう。(p106~107)

【1.質問文】
あえて黒子に徹するメリットは何ですか。

【2.答え】
周囲を省みず、自分だけの利益を主張する見苦しさを被らない
たしかに自分だけの利益に固執するより、大事なことってありますね。

micahの要改善度 ★

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当時の政治家や官僚は、団塊の世代が納付した年金を湯水のように浪費して、怪しい
リゾート開発などに注ぎ込んでいたのである。(中略)先のことはなるべく考えず、
目先のことだけを考えていれば、とにかく頑張って働くことができる。そうやって、
未来から目をそらして、団塊の世代は今日に至ったのである。(p188)

【1.質問文】
未来予測が当たった堺屋太一さんとは対照的に、未来の危機を予測しようとしなかっ
た人達は、今どうなっていますか。

【2.答え】
都合の悪いことについて考えることを避けた結果、生活や雇用、介護福祉に関わる危
機に直面しています。

micahの要改善度 ★★★

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堺屋太一の未来予測は正確で、きわめて論理的だ。
ある程度のデータと、そこから生み出される論理的な展開があれば、いまだ発見さ
れていないデータを推定して、ジグゾーパズルの最後のピースをはめ込むように、
論理を完成させることができる。(p209)

【1.質問文】
堺屋太一さんによる未来予測の論理的な展開は、なぜ、私たちの仕事の人間関係に
必要ですか。

【2.答え】
今までのデータを未来予測の論理に当てはめれば、これからどうなるのか、どうす
べきかがわかるからです。
困ってからではなく、普段から未来予測して、先取りした行動をとることが必要
ですね。

micahの要改善度 ★★★

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大阪万博を開催したのも単に自分の夢を実現したいということではない。関西の経済
的な地盤沈下をくいとめるためという大義があった。『油断!』を『発表したのも、
鉱山石炭局での業務の延長で、石油不足が重大な危機をもたらすことを世に訴えると
いう大義のためであった。そのために私財を投じてシュミレーションをし、慣れない
小説の執筆に取り組んだのだ。
全ては私欲を離れた、義のための努力であった。(p218)

【1.質問文】
堺屋太一さんが社会的に影響を与える仕事をすることができたのは、どんなモチベーシ
ョンがあったからでしょうか。

【2.答え】
単なる業務や個人的にやりたいことを超えた、社会のための「大義」と、それに対する
本気の意気込み。
重要なのは「社会のため」という意識。これが仕事の人間関係で成長するかしないの分
岐点のように思います。

micahの要改善度 ★★

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不遇であっても、くさることもなければ、他人を嫉妬することもない。そういう人で
はないかと思う。いまでこそ堺屋太一は、大阪万博を発案し、実現にまでこぎつけた
最大の功労者ということになっているが、当時は裏方の人間であり準備が終わった段
階で、まるでお払い箱にされるように、鉱山石炭局に移動させられた。しかしそのこ
とを恨んだり嘆いたりすることもなく、与えられた鉱山石炭局の仕事に没頭している。
(p227)
【1.質問文】
堺屋太一さんが、他の人からの扱いに嘆くことなく、落ち着いていられたのはどうして
ですか。

【2.答え】
自分の思い通りに他人から扱われことではなく、万博による経済への影響や小説での問
題提起を成し遂げることを求めていたから、不遇と思われるようなことも、感情を乱さ
ず対処できたのだと思います。
感情ではなく、理解や判断で受け止める人なのでしょうね。
感情的になりやすい人、気持ちが揺れやすい人は、見習うといいですね。

micahの要改善度 ★★★

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自分が立てた戦略に従って、人に働きかけ、頼みとすることはあるが、感情にかられ
て無力な人間がスクラムを組むといった行動とは、まったく対極にあるような人だ。
(p227~228)

【1.質問文】
堺屋太一さんが、仕事の人間関係においてバランスが取れていると言えるのはなぜ
ですか。

【2.答え】
感情的に人に依存せず、また孤立するのでもなく、必要なときには協力を依頼し、自腹
を払ってでも相手に報いことができるから。
これができたのは、未来予測によって立てた戦略と、きちんと仕事をすることで作り上
げた、自己信頼があったからですね。いきなり人に頼んだり、避けたりする前に、そう
いうことをこつこつ作り上げておけば、仕事の人間関係もぶれないですみますね。

micahの要改善度 ★★★

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★「一年後、自分のプライドと目的のために私はこうなる」
未来予測のためのフレームワークを身につけ、
どんな不遇な扱いを受けても、やるべきことはきちんとやる

★すきま時間に本文を声に出して読んでみると、目で読むのとは違う発見がありますよ。

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堺屋太一の青春と70年万博         三田 誠広   出版文化社

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