人を殺すとはどういうことか:仕事の人間関係を育てる言葉

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人を殺すとはどういうことか

今日ご紹介するのは2件の殺人を犯し服役中の無期懲役囚による悔恨の手記。

自分の倫理観として相手を傷つけずに思いやることを欠いていたら、どんな問題が起きるのか。

自分の独善的な態度に気が付かないと、自分と相手や相手の周辺の人達にどんな影響を
及ぼすのか。

自分が傷つけてしまった相手やその家族が、どんな気持ちになるのか、その後どんな
苦しい人生を背負わなければならないのか。

刑期8年以上の犯罪傾向が進んだ受刑者だけが収容され、その半数が殺人犯というLB
級刑務所の中で、著者は、究極の罪を犯しながらも悔いる様子のない他の死刑囚と接し
ながらも、被害者の遺族の心情を考え、反省していきます。

なぜ私たちは、ここから現実としての「仕事の人間関係」を学ばなければならないので
しょうか。

残念ながら、私たちのほとんどは、人を殺めるという究極の罪を犯さないまでも、仕事
の人間関係で失敗し、時に相手を憎んでしまい、傷つけます。

しかし、傷つけられた相手やその家族の痛み、苦しみ、自分にも相手にも死が訪れるこ
とについて、現実として捉え、共感することが少ないの現状です。

私たちが、「死」が自分自身や身近で起きることを現実的に捉えるなら、被害者の感情
を濃密に知ろうとするならばどうでしょうか。

仕事のミスであれ、憎しみであれ、相手を傷つけないよう意識し、相手を傷つけても深
く反省できると思うのです。

著者に関わった二人の弁護士は裁判終了後も毎週、三時間も著者の世話をして、一人は
今も身の回りの用件をいろいろと引受けてくれているそうです。
自分の問題を受け止め、被害者家族を理解しようとしたことが、望ましい人間関係を
作れるよう成長させたのかもしれません。

著者が父親の死をきっかけに被害者遺族のことを考えるようになったように、「死」を
意識することで今の自分の生き方を理解し、今の仕事の人間関係で関わっている人に
思いやりを示せますように。

※当メールマガジンの内容によって、心身に何らかの症状が現れても、また生活、仕事
などに影響が生じても、当方では一切責任を負いかねます。
自己責任でお願いいたします。

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人を殺すとはどういうことか              美達 大和   新潮社

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★「仕事の人間関係の中の《あなた》を生と死から考える」シリーズでは
《1》ただ本文を読んで、あふれてきた気持ちを静かに感じ取るだけで十分です。
《2》できれば本文を音読して、感情をゆっくり味わってください。
《3》本文の気になった部分を手で書き写すのも、感情に向き合ういい方法です。
《4》もし、何かしらの質問が心から出てきたときだけ、書き留めてもいいでしょう。
《5》その質問に答えたくなったときに、答えてみてください。


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生命を奪うということは、生命だけではなく過去の記憶や未来の希望も全て破壊し尽く
すということなのです。それ以外にも、さまざまな不の感情を植え付け、歳月の経過と
ともに風化させるどころか増殖させてしまうことに気が付き、愕然としました。(p10)

【1.質問文】
相手を傷つけることは、傷つける以外に相手にどんな被害を与えてしまいますか。
相手の感情は時と共にどうなりますか。
その事実に対し、傷つけてしまった側はどう感じるべきですか。

【2.答え】
相手を傷つけることは、それ以外にも、過去の記憶や未来の希望、親しい人との幸せな
関わりなどを全て破壊し、奪いつくしてしまいます。
怒りや悲しみ、孤独、不安、自分を不当に責める気持ちなど、相手にとってよりつらくなる
感情が、時の経過と共に増えていきます。
被害を与えたほうは、相手以上につらい感情を理解し、大いに反省しなければなりません。


micahの要改善度 ★★

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私が数十年、省察を続けてきて明確に感じたことは、法律が禁止しているからではなく、
自らの心の中の道徳律や倫理観によって積極的に正しい人であろうと己を律することが
肝要である、ということでした。(p11)

【1.質問文】
正しい人であろうとすることは、どのような動機からであるべきですか。

【2.答え】
法律や規則だからではなく、自分自身の倫理観として正しい人であろうとするべきです。
己を律することが、独善的にならず、社会と一致していけるように、常に他の人の必要
や感情、行動の動機などに、誠実な関心を持っているべきですね。

micahの要改善度 ★

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常に親しみやすさと必要な礼節を大切にする反面、相手に不快なことや自分の領域に土
足で踏み込まれるようなことに対して過剰なまでにこれを排除しようとしてきましたし、
それが悪いことであると考えることはありませんでした。
このことが次第に、他者の都合を考えぬことや、独善的な判断につながったのです。
(p65)

【1.質問文】
仕事の人間関係でも、他者の都合を考えないことや、独善的な判断はなぜ生まれて
しまいますか。

【2.答え】
自分が良かれと思ってしていることを、客観的に悪いことかどうかを考えようとしないと、
他者の都合を考えぬことや、独善的な判断が生まれていまいます。
私たちも常に、自分の考えていることについて、本当はどうなのだろうと常に自問する
必要がありますね。

micahの要改善度 ★★

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私にとって、父の死が転機となりました。
愛する家族を失った気持ちについて、被害者遺族と全く同じではないものの、感覚とし
て身体が覚えたことがきっかけになったようでした。(p230)

【1.質問文】
どんな個人的なことが、仕事での相手や相手の家族友人の気持ちを考えるきっかけに
なりますか。

【2.答え】
自分の家族の死がきっかけになることがあります。
まさに死を学ぶことで生き方を考える、ということですね。
そうでなくても、相手と同じ境遇や感情になって考えることは大切な学びでは
ないでしょうか。

micahの要改善度 ★★

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一家の大黒柱を失って生活に困窮する家庭、その為に進学を断念したり、学校を退学し
働く子供の様子を知りました。(p233)

【1.質問文】
仕事の人間関係で相手を傷つけることによって、相手の家族がどのようになることが
ありますか。
なぜ、そこまでイメージを広げて考える必要がありますか。

【2.答え】
傷つけた相手が、一家の担い手であった場合、その家族が生活に困窮したり、子供が
進学を断念したり、退学して働かなければならなくなることがあります。

もしそういったことを知らないで相手を傷つけたり、知っていて反省しないなら
相手だけではなく、その家族の尊厳も傷つけ、人生を破壊することになります。

micahの要改善度 ★

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正しいか正しくないかは、自己の主観ではなく普遍的な基準として判断しなければなら
ないことに随分と時間と犠牲の結果、気付かされました(p246)

【1.質問文】
正しいか正しくないかは、自己の主観ではなく普遍的な基準で判断されるべきなのは
どうしてですか。

【2.答え】
自己の主観は必ずしも正しいとは限らず、逆に相手を傷つけることがあるからです。
会社の習慣や就業規則でもそういう場合があると思います。
自分は正しいと言う思い込みには注意しなければなりませんね。

micahの要改善度 ★★

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「愛する者を奪われた人は、どこにも光はない。地獄のような人生が死ぬまで続く」
(中略)「自分の家族も守れず、自らの手で仇も討てない。司法に極刑判決を切実に
願ったが、受け入れられなかった私は、なんと無力な人間なのであろう」(p247)

【1.質問文】
愛する家族を奪われた人は、どんな気持ちになりますか。
それに対して、私たちはどのように感じるべきですか。

【2.答え】
光の無い地獄のような人生が続いているように感じる。愛する人を救えず復讐も出来
ない自分を無力に感じる。

相手がそのように感じていることが、自分自身にとっても非常につらく悲しいと思い、
そう感じるようなことをしたくないと真剣に願うべきです。

私たちは、そのつらい気持ちを感じ取るがゆえに、仕事の人間関係も謙虚な思いで
臨むようでありたいですね。


micahの要改善度 ★★

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人は、いずれ死にますが、それを大概の人は意識することもなく他人事のように考えて
います。まだまだ大丈夫、ずっと先の話だと考えていて、現実的なものとして捉えては
いません。(p251)

【1.質問文】
死を現実的なものとして捉えないでいることは、仕事の人間関係でも、どういう問題を
引き起こしますか。

【2.答え】
自分の生命や人生に損害を与えかねない行為を軽く考えてしまったり、その責任を立場
の弱い人に転化してしまったりすることがあります。

また、死を現実的なものとして捉えないでいることは、相手の人生や命の尊厳のリアリ
ティをも感じないため、相手を傷つけることを軽く考え、傷つけられた相手やその周辺
の人達の苦しみや悲しみをも軽んじてしまいます。


micahの要改善度 ★★

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生きていたとしたら被害者は何歳になるのか?
遺族は何歳になるのか?
生きていたとしたら被害者は何をしているのか?
家族構成はどうなっているか?
自分がどんな人生を奪ったのか?
自分が被害者だったら?
もし遺族だったら?
加害者に望むことは?
加害者をどうしたいか?
望む刑は?
赦せるのか?
どうしたら赦せるのか?
加害者にどんな態度、生活を望むのか?
受刑者に決定的にかけているのは、他者に対しての想像力です。
自分が相手になにをしたのか、こういうことをすると相手はどうなるのか、口で言って
も分かろうとしないのならば、死を濃密に意識させるしかないのです。
生きるか死ぬか、生きるとしたら自分の行為を見つめ思考を重ねていくことが責任です。
(p254)

【1.質問文】
私たちは、普段の仕事の人間関係で、どんなことを欠いてしまいがちでしょうか。
仕事の人間関係で自分が相手になにをしたのか、こういうことをすると相手はどうなる
のかを、簡単に理解できないなら、どうしなければなりませんか。
生きることには、仕事の人間関係であっても、どんな責任がありますか。

【2.答え】
相手の感情や立場についての想像力を欠いてしまいがちです。

仕事の人間関係で相手にしたいと思うことが相手の命にかかわるとしたら、相手の家族
友人に生涯にわたる心の傷を負わせるとしたら、といったことを濃密に意識しなければ
自分がしようとしていること、自分がしたことで相手がどうなるかを理解できない場合
もあります。

よく「何か言う前に10秒考えなさい。」などと言います。
仕事の人間関係を含め、生きることは、「いつか自分も相手も死ぬのだから、今どう生
きなければならないか」という、生きることについての自分の行為を見つめ思考を重ね
る責任があるはずです。

そうすれば、どんな些細なことでも、ありがたく感じ、小さな問題も真摯に受け止めら
れるようになるのではないでしょうか。

micahの要改善度 ★★★

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★「一年後、他者の感情や立場に対して想像力を働かせて私はこうなる」
仕事の人間関係での、些細なことにも大切に受け止め、尊重することで、相手とその家族
友人まで大切にする人になる。

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人を殺すとはどういうことか              美達 大和   新潮社

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