労務管理をめぐるトラブルと実践的解決法 ケース別112:仕事の人間関係を育てる言葉

労務管理をめぐるトラブルと実践的解決法 ケース別112:仕事の人間関係を育てる言葉

労務管理をめぐるトラブルと実践的解決法 ケース別112 他 

トップページ > > 労務管理をめぐるトラブルと実践的解決法 ケース別112

労務管理をめぐるトラブルと実践的解決法 ケース別112

働くことに関する法律の中から仕事の人間関係を見つけてみませんか。

法律と言っても、読んでいる自分まで固くならないためには、実際に仕事で誰かとやり
取りしている場面をイメージしながら読むのがコツです。

本音と建前が入り混じって刺激が強い仕事の人間関係。
雇用する側と雇用される側を調和させるために、働くことに関する法律も毎年改正され
ます。

まだまだ経済や雇用の問題は続きます。だからこそ、「本当は楽しく働きたいのに」と
思うでしょう。
そのためにも是非知っておきたい内容を取り上げました。

「あなたに逢いたい」と思ってもらえる仕事の人間関係を作るために、法律の知識を
活用しましょう。

今回は引用文が長めですが、それだけ重要な内容と考えてゆっくり、小分けして読んで
みてください。

―――――――――――――――――――――――――――

労務管理をめぐるトラブルと実践的解決法 ケース別112
                    針谷裕一・染谷勝也 監修   三修社

---------------------------------------------------------

1.引用した本文から気になるものを選んでください。毎日同じでも替えて可
2.毎日、選んだことと下記の項目を関連付けて記録してください。全部でなくても可
3.書き写しや音読で、さらに気付きを広げてください

仕事前1.どんな1日にしたいですか
   2.そのためにどう行動しますか
仕事中3.今日幸せに感じたことは何ですか
   4.今日得したことは何ですか
   5.以前から知りたかったこと欲しかったもので、今日手に入れたもの
   6.今日思いついたこと
   7.連続して起こる事
仕事後8.今日学びとなった事
   9.今日の学びを明日にどう生かしますか

労働裁判
裁判所による労使紛争の解決手段です。
原則として3回以内で審理が終了。審理は約1ヶ月おきに行われるので、3回の審理です
ら、3~4ヶ月あれば、通常は結論がでます。
労働者個人と使用者間で生じた労働に関する紛争が対象になります(個別労働関係民事
紛争)。
セクハラ被害については、使用者にも責任がある場合もあるので、使用者を相手方とし
して労働裁判を申し立てることができるとされています。(48~49pより抜粋)

(セクハラ・パワハラの被害を受けた社員の立場で)
1.上司に頼んでも解決できないセクハラ・パワハラを解決する
2.裁判所の労働裁判を利用する
3.原則、審理は3回以内、通常は3~4ヶ月で結論が出るので負担が少なく、気が楽。
4.裁判が長期化しないので次の仕事を探しやすい。
5.労基署の調停以外の方法を知ることが出来てよかった。
8.セクハラ被害の場合には、当事者だけでなく使用者を相手方として申し立てられる
9.申し立てる際の必要書類や費用についてもっと調べる


内定取消
会社側が合理的な理由によって内定取消をしないように、最大限の努力をしなければな
りません。そして、努力しても取消をせざるを得ない状況にあると判断した場合には、
すみやかに内定取消の通知をし、また内定取消を受ける者に対してはできる限りの補償
をしなければなりません。
合理的な理由があると認められるには、人件費がかさんで経営にいきづまることが明ら
かであること、既に雇用している労働者の解雇を回避するために内定を取り消さざるを
得ない状況にあることが必要です。したがって、業績が悪化したA社の経営状態がどの
程度であるかによって、認められる場合と認められない場合があります。
(62~63pより抜粋)

(雇用者の立場で)
1.できるだけ内定者は雇用したいが、
2.人件費がかさんでいるので内定取消できないか考える
3.早めに会計士や社労士に相談してよかった
6.今いる社員の雇用も守りたい
8.人件費がかさんで経営に行き詰まっている場合、内定取消が認められることがある
9.何とかして内定者を雇用するのと、内定取消をしてその分保証するのとどちらがいい
か更に考慮する


従業員との契約を雇用から請負に変更
一方的に行うことは出来ません。必ず相手方の同意が必要になります。社員は雇用契約
を結んでいる間は、労働基準法の保護を受けていますから、請負契約に切り替えなけれ
ば、解雇する、といった方法を取ることは許されません。
社員を「社内請負社員」として扱う場合、雇用契約を結んでいたときのように指揮監督
を行ったり勤務時間を定めて守らせるといったことをすることはできませんから、注意
してください。請負契約を結んだ相手は、会社側と対等な地位にあります。
人件費削減だけを目的として請負契約制度を導入し、請負人である元社員を「社内にい
る請負社員だ」と勘違いした結果、実質的には雇用契約と変わらない環境で雇用する、
といった実態となった場合、法的に非常に問題があります。場合によっては、偽装請負
契約となりますから注意してください。(65~66pより抜粋)

(雇用者の立場で)
1.今の社員を雇用から請負に変更して人件費を減らしたい
2.現在の社員から同意を得られるか話し合う
3.社員の中には会社の状況を理解して検討したいと言ってくれる人もいた
4.社内請負社員として契約した場合、指揮監督や勤務時間を定めて守らせることは出来
 ない分、自由なアイディアを発揮してもらい生産性を上げられるかもしれない
5.請負社員を雇用契約と変わらない環境で雇用すると偽装請負になることを学んだ
6.請負契約にしなければ解雇するといったことは絶対したくない
7.雇用契約を請負に変更することは、必ずしも簡単ではないことが調べて分かってきた
8.雇用契約にした場合、仕事を依頼するこちら側もやり方を変えないといけない
9.雇用契約に移行することに同意した社員と話し合いを持つ
 これまでの雇用形態を望む社員には財務状況を改めて説明した上で、できるだけ応じ
 たい旨を説明する

管理職である店長が残業手当を要求してきた
形式的には管理職ではなく一般労働者と変わらない勤務の実態があった場合には、その
者は管理職ではなく一般労働者として労働基準法41条の適用除外の規定は適用されない
ということになります。
その店長が実際に行っている業務内容、その店長に与えられている権限と責任の程度、
具体的な勤務態様などから総合的に判断します。(117pより抜粋)

(店長の立場で)
1.残業手当を請求する 
2.一般労働者と変わらない勤務であることの証明書類を提出する
3.店長でも一般労働者と変わらない勤務の実態があれば、労基法41条の適応除外規定は
 あてはまらないとわかったこと
4.実際の勤務内容、店長の権限と責任などから残業手当の支給が認められた
5.残業手当の支給がないのは不当だという訴えが認められて精神的にも身体的にも楽に
 なった
6.給与明細や、勤務時間・勤務内容の記録をとっておくことは大事だと改めて思った
7.他の名ばかり店長を押し付けられていた人たちが、勇気を出して残業手当を要求し、
 認められた
8.自主的に労働法を学ぶことは大事
9.労働組合とも話し合って、労働法の自主勉強会を定期的に行うことを提案する


セクハラ
CさんがBさんに恋人がいるかどうかを聞いたこと自体は、性的な内容の発言をしたと
までは言えません。ただ、話の前後で性的な事実関係を尋ねていたり、性的な冗談を言
ったりからかっていた場合などには、性的な言動にあたる場合もあります。
以上をふまえた上で、会社側がとらなければならない措置をとるようにします。具体的
には、相談窓口を設置することが挙げられます。この窓口担当者が、内容・状況に応じ
て柔軟に対応するため、あらかじめマニュアルを作成しておくべきです。
セクハラがあったことがわかった場合には、行為者に行って再発防止に向けた措置を講
ずる必要があります。なお、対応する際には、相談者と行為者のプライバシーを守るよ
うに尽力し、相談したことによって相談者に対して不利益な取扱をすることがないよう
にする必要があります。(155pより抜粋)

(セクハラ・パワハラの被害を受けた社員の立場で)
1.自分が受けた言動が本当にセクハラ・パワハラだったことを相談する
2.性的なことを尋ねられたり、性的な冗談を言われた記録を書き出す
3.社内にセクハラ相談窓口があること
4.相談窓口できちんとした話を聞いてもらえたこと
5.自分としてどのような対策ができるか教えてもらえた
6.会社のセクハラ対策マニュアルの内容をもっと学んでおこう
7.社内でセクハラに泣き寝入りしている人が多いことに驚いた。自分の経験を聞いて
 相談窓口に行くようになった人もいた。
8.こちらが正しい知識をもって意識していると優位に立って対処できることもある
9.意識してセクハラに対処出来る言い方態度を身につける


ミスの多い社員が他でアルバイト
民間企業の雇用関係には、副業を禁止するような法律はありません。ただ、就業規則や
個別の雇用契約でアルバイトを禁止している企業も多く、裁判所も、就業規則にこのよ
うな規定を置くことを認めています。これは社員が副業をすることで、勤務に影響を与
えることがあり、健全に労務を提供する義務に違反すると考えられるからです。この点
を指摘してアルバイトをやめさせることもできます。
アルバイトを認めるときには、労災の責任を明確にするためにも、事前に支障をきたさ
ないことを徹底的にさせるとよいでしょう。(176pより抜粋)

(雇用者の立場で)
1.副業の疲れで業務にミスが増えた社員の話を聞く
2.副業を禁じる法律はないが、就業規則で禁止することは認められていることを話す
3.その社員が金銭的に苦労していることに理解を示す話し方ができた
4.副業によってミスが増えることは健全に労務を提供する義務に反することにその社員
 が同意してくれたこと
5.社労士に相談して、このような場合は副業を辞めさせることができることがわかった
6.副業は認めてもいいが、労災責任を明確にするためにも、事前に支障をきたさないこ
 とを、徹底させよう
7.きちんと業務を行っている社員でも副業を行っている者も増えた
8.副業のせいで業務にミスが増えるとどう困るか、場合によって副業をやめさせられる
 ことを社員全体に伝える
9.副業を行っている場合、業務に支障をきたさない誓約書を提出させ、理解を徹底させる


リストラを実施する上での注意点
必要性もないのにむやみに整理解雇と称して労働者を解雇してはいけない、解雇以外の
方法で会社の立て直しが可能な場合にはまずその方法をとらなければならない、という
ことです。
性別や年齢、その対処者の思想や宗教などを基準として選ぶことは出来ません。対象者
を選ぶ際には、勤続年数、遅刻・欠勤数、給与水準など事業主の恣意が入らない基準を
設定すべきです。勤務成績を基準にする場合は、評価自体が客観的に行われているかに
注意してください。
以上の用件を満たし、公正な人選で候補者を選んだら、相当な期間を決めて面談を行い
対象者が納得した上で退社できるように配慮しましょう。労働者や労働組合に対しても
その整理解雇がどうしても必要であること、人選も公正に行った上で会社への貢献度を
判断基準としていることなど、十分な説明をすることです。
一定数以上の者を整理解雇する際は、雇用対策法27条によって職業安定所への届出義務
が生じますので注意してください。(186~187pより抜粋)

(雇用者の立場で)
3.リストラ対象者の選考会議で性別、年齢、思想、宗教での差別がなかったこと
4.リストラ対象者は勤続年数、遅刻、欠勤数、給与水準などを選考基準とするべきこと
 がわかった
5.リストラ対象者との面談は相当時間をかける必要があること
6.リストラ対象者は十分納得してもらえるようにする
7.どのような基準でリストラの人選を行ったかの説明をより詳しく行う必要が増えた
8.一定数以上の整理解雇は労基署への届出が必要
9.今のリストラ計画で労基署への届出が必要か調べる


退職時有給休暇を消化されると引継ぎが出来ない
未消化の有給休暇が時効や退職などの理由で消滅してしまう場合は買上げ【金銭での調
整】をすることについては法律違反とはいえないとされています。
有給休暇を買取ることを申し入れてみるのも一つの手段であるといえます。
(208pより抜粋)

(雇用者の立場で)
1.今月末退職する社員の有給休暇(以下「有給」)の消費と業務引継ぎをうまく行う
2.退職する月に有給を消化されると業務の引継ぎができなくて困ることを話す
3.具体的にどう困るか話せた
4.社労士から、有給を金銭で調整している他社の事例を教わった
5.もし有給を金銭で調整してくれるなら引継ぎのために出勤すると言ってくれた
6.必要な場合有給休暇を金銭で調整することを就業規則に取り入れたらどうだろう
7.地元の商工会の集まりで退職する社員の有給消化をどうしているか質問できた
8.有給を金銭で調整するメリットがありそうだということ
9.もし有給を金銭で調整できるとしたら、具体的にどういうやり方がいいか。退職以外
 に どう活用したいか、社員の声を集める


契約社員を期間中に解雇することは出来ないのか
契約期間中に労働者を解雇することは、原則としてできません。
やむをえない事由にあたりかどうかの判断は、その労働者を解雇することに関して、合
理的で社会的に相当だと言えるような理由や事情によるものかどうかで判断することに
なります。そしてその判断は、通常、期間の定めがない労働契約よりも厳格になされま
す。
期間中に解雇せざるを得ないほど予想外でやむを得ないことが起きていなければ、
契約期間中に労働者を解雇したとしても、その解雇自体が無効となる可能性が高いと言
えます。
仮にやむを得ない事情で解雇する場合であっても、その事由が会社側の過失によって引
き起こされた場合には、原則として、会社側はAさんに残存期間である5ヶ月分の給与に
相当する金額を損害賠償しなければなりません。(218~219pより抜粋)

(契約期間中に解雇されそうな契約社員として)
1.今の契約先から経営が難しいので契約の途中でやめてもらえるかと打診された
2.契約社員の期間中の解雇は有り得るか調べる
3.原則として期間中の解雇はできないとのことで、少しほっとした
4.契約社員を期間中に解雇するには、会社側にそれに相当する理由がなければいけない
 が雇用側とよく話し合った結果、今はまだそれほどでないので解雇しないとの約束を
 取り付けた。
5.契約社員を解雇するのは、通常定めのない労働契約よりも厳格になされること
7.契約社員同士で雇用契約や解雇についての意見や情報の交換が活発になった
8.期間中に解雇せざるを得ない事情でない限り解雇が生じても無効になる可能性が高い
9.もしやむを得ない事情で解雇されても、その事由が会社側の過失によるならば原則と
 して会社側は契約社員に残存期間に相当する給与に相当する金額を損害賠償しなくて
 はならないことを、人事部に念のため確認する


10年働いてもらったパートを雇い止めにしたい
「有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する指針」
ア雇止め予告
 少なくとも30日前に更新しない旨を予告するよう努めること
イ雇止めの理由の告知 
 労働基準法22条の退職時の証明における解雇の理由の証明に準じて、「契約期間の満
了」という理由とは別に、当該労働契約に係わる労働者が望んだ場合には更新をしない
理由を告知するよう努めること。これらの事項は、労働者を有期労働契約の更新により
1年を超えて引き続き雇用した場合にも適用されます。

反復して更新を行っていた有期労働契約は、実質的には期間の定めのない契約と認める
判例もあり、雇止めは解雇と同様のものという見方もできます。
したがって、雇止めについての事前通知はもちろん、客観的に見て合理的な理由が必要
となるでしょう。(223P)

(10年間パート勤務を更新し続けた社員の立場で)
1.業務縮小が行われて、雇止めのうわさが出始めているが、このままの契約で勤めたい
2.雇止めにされないためにどうしたらいいか考える
3.法律では、解雇は少なくとも30日前に告知しないといけないようになっているので、
 ある日突然仕事がなくなる可能性は低い
4.解雇の場合も更新しない理由の告知を求めることができるとわかった
5.解雇は30日前には告知するべきことと、解雇理由の告知を溶融されたら応じなければ
 ならないのは、労働者を有期労働契約の更新により1年を超えて引き続き雇用した場合
 も適応されるということ
6.反復して更新を行った有期労働契約は実質的に期間の定めのない契約と認める判例も
 あり、雇止めは解雇と同様ではないか
8.雇止めにも合理的な理由が必要
9.雇用者に雇止めがあるかどうか、きちんときく


★「一年後、労働法を学んで私はこうする」

感情的になりすぎず、この仕事の人間関係は法律的にどうなのだろうと、立ち止まって
考えてみる

---------------------------------------------------------

労務管理をめぐるトラブルと実践的解決法 ケース別112
                    針谷裕一・染谷勝也 監修   三修社

――――――――――――――――――――――――――――

|
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.micahmicah.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/560

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

労務管理をめぐるトラブルと実践的解決法 ケース別112